中途採用試験が思ったようにいかない。それは、面接官が中途採用で重視していることが分かっていないのが理由かもしれません。実際、新卒で入社した会社からのはじめての転職で中途採用試験が新卒採用試験とどう違うのか分からないという方もいるのではないでしょうか。そんなあなたもご安心下さい。このページでは転職コンサルタントが中途採用試験で大事なことや面接で聞かれる質問の回答例を分かり易くご紹介します。

中途採用の基礎知識

中途採用の基礎知識 画像

そもそも中途採用とはなんなのか。ここでは、中途採用の基礎知識として、中途採用と新卒採用の違いや面接の流れなどをご紹介します。

中途採用とは

中途採用とは、その年に学校を卒業した新卒の人以外の人材採用のことを言います。年齢や業務内容などに関係なく新卒以外は中途採用となります。新しいプロジェクトの立ち上げ時やヘッドハンティングなどで人員を補充するときに、中途採用を行うことが多いです。基本的には、就業経験のある人材を採用しますが、状況によって未経験者や第二新卒を中途採用します。

中途採用と新卒採用の違い

日本では、中途採用と新卒採用の2つの採用方法が主に行われていますが、両採用方法に違いがあるので、以下ご紹介します。

新卒採用目的:若年層の人材確保、将来のコア人材の採用
定期採用、新卒が対象、ポテンシャル重視
中途採用目的:欠員補充、即戦力の獲得
不定期採用、就業経験を持つ人全てが対象、スキル人材

新卒採用は、企業の将来を見据えた採用方法で、中途採用は現在の業務を解決する即戦力を求めた採用方法となっています。

中途採用までの流れ

1
エントリー

中途採用も新卒採用試験と大きく変わりません。企業サイトや転職サイトからエントリー・応募をします。

2
書類選考

エントリーした後は履歴書と職務経歴書を送付して書類選考となります。

3
面接(複数回)

書類選考通過後は、面接となります。面接はだいたい2次~3次面接まであります。

4
内定

最終面接から一週間後ぐらいに内定の連絡と採用通知書が送られてきます。

面接当日までに準備しておくこと

面接前に準備しておくことは、以下の通りです。

履歴書、職務経歴書面接時お互い情報に差異がないようにするために必要
面接官と自分の分の用意する(採用担当者から準備物として指定されることもある)
求人票情報に差異がないようにするために必要
筆記用具気になったことをメモするときに必要
スマートフォン、手帳面接終盤に今後の面接予定を確認されることがある
腕時計時間の確認ができるように準備
雨が降った場合に必要
現金電子マネーが使えない場合もあるので用意
ハンカチ・ティッシュ御手洗いなど使用したときに必要

中途採用面接の流れ

  1. 会社についての説明
  2. 自己紹介・自己PRをする
  3. 転職理由を聞かれる
  4. 志望動機を聞かれる
  5. 業務内容や諸条件の確認
  6. 最後に質問はありますか?と聞かれる

中途採用比率の公表義務化について

厚生労働省:中途採用比率の公表義務化について
中途採用比率の公表義務化とは、2021年4月から常時雇用301人以上の企業は、労働施策総合推進法の改正に伴い中途採用比率を公表する義務が課せられました

中途採用比率

中途採用比率とは、正規雇用労働者のうち中途入職者が占める割合のこと

中途採用比率の公表義務化は、労働人口の減少と働き方や価値観の多様化が背景にあり、国も企業の中途採用に力を入れていく事を後押しする目的があります。日本では、新卒採用が積極的に行われてきたこともあり、中途採用が少ない状況でした。しかし、事実上終身雇用が崩れ、働き方改革の影響や転職市場も流動的になったことで中途採用が増加傾向にあります。

政府は人生100年時代として、定年後も働ける環境を整備する狙いもあり中途採用を推進しています。中途採用比率の公表は努力義務なので罰則はありませんが、今後は罰則規定が定められる可能性もあります。

中途採用比率公表例
企業名2018年度2019年度2020年度
トヨタ自動車9%29%30%
サントリー17%
楽天83%77%64%
三井不動産44%40%43%
資生堂51%40%28%
セコム75%73%61%

中途採用試験でカギになるのは「面接」

中途採用試験でカギになるのは「面接」 画像

ここまで、面接前に準備しておくことなどをご紹介してきました。

ここからは、中途採用試験で重要な面接について、何を見られているのか、大事なポイントをご紹介していきます。

企業が重視するポイント1位「第一印象」

中途採用試験で鍵になるのが面接ですが、面接で企業が一番重視するのは「第一印象でした。各業界によって重視するポイントは多少異なる部分はあるのですが、面接での受け答えなどを含めた第一印象がほとんどの企業にとって採用の決め手となっています。第一印象とは、見た目などの身だしなみと受け答えの仕方、素直なのかどうかなどその人の印象部分になります。第一印象の後に、スキルや経験などが重視されます。

受け答えが見られている

面接は、書類からでは分からない部分を見るために行われます。履歴書に写真を貼るので見た目はわかりますが、実際に合わなければわからない印象や身だしなみ、説明などの受け答えの仕方が面接で採用・不採用の判断をされます。加えて、採用担当者としては自社に入りたいという気持ちが強い人、熱意のある人を採用したいと思っています。中途採用試験なので熱意だけでなく、入社した後にちゃんと成果を出してくれるかどうかも見られています。

熱意を持って自分の経験・スキルで入社後にこのような成果を出せる、という説明ができると採用される確率が上がります

職種によって重視するポイントは違う

職種によって重視するポイントは変わっていきます

例えば、営業であれば「第一印象」が一番重視されます。理由はお客様の前に出る営業職は、印象がまず見られます。誠実であるかどうか、清潔感があるかどうかはお客様から見ても重要です。「第一印象」の次に、しっかりと受け答えができるかどうかか重視されます。

技術系の職種でも、第一印象は重要になります。しかし、技術職なのでスキルの方も一緒に見られます。近年はものづくりの規模が大きくなっていることもあり、チームで仕事をするのが当たり前となりました。なので、チームでコミュニケーションを取って仕事を進められるか、という部分も非常に重要になってきているので、スキルはあっても”コミュニケーション能力がない”と判断されると不採用となることもあります。

業種によって重視するポイントが多少違う部分があるので、希望する職種の仕事内容から重視されるポイントを想像して挑むのが大事です。

面接で不採用になりやすいポイント

面接で不採用になりやすいポイントはいくつかあります。

  • 身だしなみ
  • 目を見て話さない
  • 面接官を見て話さない
  • 協調性がない
  • 自信過剰・言い訳
  • 話に一貫性がない
  • 待遇面のことばかり気にする

受け答えがしっかりできていなかったり誠実な対応をしていないと見られた場合やる気が感じられない場合は不採用になりやすいです。

面接で採用になりやすいポイント

次に、面接で採用になりやすいポイントをご紹介します。

  • 学ぶ意欲がある
  • 熱意が伝わってくる
  • ポジティブな発言
  • 将来の姿が明確
  • 仕事を任せられるという手応え

採用されやすい人は、この人は入社した後も学び、努力し成果を上げてくれるだろうと思った人が好印象となりやすいです。

転職コンサルタント:久能

面接は採用試験ではありますが、コミュニケーションの場ですので双方が理解できるよう誠実な受け答えをしましょう

中途採用面接で聞かれることが多い質問と回答例

中途採用面接で聞かれることが多い質問と回答例 画像

面接において受け答えなど印象が重要、とご紹介してきました。

ここからは、実際に面接で質問されることの多い質問と回答例をご紹介していきます。

自己紹介と自己PR

はじめに聞かれるのが、自己紹介と自己PRです。

質問例
  • まず自己紹介をお願いします。
  • 前職・現職はどのような仕事をされてきましたか?
  • 自己PRをお願いします。

履歴書と職務経歴書にも書いている内容ですが、面接官は話の組み立て方をここで確認するので、簡潔にまとめて答えられるようにしましょう。書類から分からないことは、あとで質問されるので、相手に分かりやすく自己紹介できるようにしましょう。

回答例

大学卒業後は、メーカーに就職し営業として5年間従事してきました。営業の仕事は、商品を通じて様々なお客様と接し、感謝の言葉をいただけていたのでやりがいを感じています。より規模の大きな商材に挑戦したいという思いとお客様の抱える問題を引き出してきた経験を活かせる御社に応募させていただきました。

転職・退職理由

質問例
  • なぜ転職しようと思ったんですか?
  • 今回の転職で実現したいことはなんですか?
  • 退職してから期間がありますが、この間は何をされていましたか?

面接で必ず聞かれる転職・退職理由ですが、答える際はできるだけポジティブな方向へ向くように答えましょう。転職理由がポジティブでも、ネガティブでも、最後は叶えたいこととエピソードを話すと説得力がでます

回答例

現職で、プラグラマーとして仕事をしています。プログラミングの仕事は好きですが、スキルアップが難しい状況でした。社内で設計などを行うエンジニアを目指していましたが、今の会社では受託の仕事がメインでエンジニアへキャリアアップする道がなく、エンジニア職ができる会社への転職を決意しました。

志望動機

質問例
  • 当社を志望した理由はなんですか?
  • 前職の勤務先と当社との違いはなんですか?
  • 転職先に求める条件はなんですか?

志望動機は、転職理由の流れで聞かれることの多い質問です。志望動機を答えるときは、転職理由から離れず志望企業に繋がるように答えましょう

回答例

現職では、仕事の進め方がトップダウンでプログラマーからエンジニアのキャリアアップが難しい状況でした。仕事の幅を広げたり工夫して仕事を進めたいと考えるようになり、設計など裁量権のあるエンジニアを目指すようになりました。御社は開発に力を入れていて、これまで培ってきたプログラミング技術をもってエンジニアとして貢献できるのではないかと考え応募させていただきました。

活かせる経験やスキル

質問例
  • 当社で活かせるスキルはなんですか?
  • 弊社では、〇〇のスキルが必要になりますが、いかかですか?
  • これまでの仕事でいい経験になったと思うことを教えて下さい。

中途採用は、すぐ業務に入れる即戦力が求められます。活かせる経験・スキルについての質問は、この会社で働けるのかを判断する部分なので、具体的に説明できるようにしましょう。面接には、募集している職種の責任者が同席していることが多いので、一緒に働くイメージがつくようにお話しましょう

回答例

現職では、5年間プログラミング業務を行なってきました。細かな業務が多いので、作業の効率化に力を入れてきました。効率化できるシステムの提案や自らプログラミングでシステムを組んで提案してきました。御社で働く際にも、業務の効率化の提案をして貢献できればと考えております。

自分の長所と短所

質問例
  • あなたの強みはなんですか?
  • これなら他の人に負けないことはなんですか?
  • あなたの欠点はなんですか?

自分の長所や短所の質問は、主に性格部分で聞かれることが多いです。会社には複数の人が働いているので、あなたがどんな人なのか面接官は気にしています。なので、性格が見える答え方が望ましいです。短所について答える際は、ポジティブに変換できるようにしておくと良いです。

回答例

私の長所は、冷静に物事を多角的に見ることができることです。システムを導入する際に、導入した場合のメリット・デメリットや同僚にシステムを導入すると効率的になるか意見を聞き、総合的に判断できます。別の立場の状況も考え提案したので、実際に導入してもらうことができました。

私の短所は、判断するために様々な意見を必要としてしまい、判断するのに時間がかかってしまう時があります。なので、物事を判断する時は、時間の制限を設けて対処しています

中途採用に関してよくいただく質問

転職コンサルタント:久能

中途採用面接で質問される例をご紹介してきましたが、よく聞かれる質問とは別に「この場合どうすればいいですか?」といただく質問があります。ここでは、コンサルタントに寄せられる質問について回答と合わせてご紹介していきます。

中途採用面接での服装はどんな服装がいいですか?

Q
中途採用面接での服装はどんな服装がいいですか?
A

基本的にはスーツですが、私服OKなど職種によってはカジュアルな格好の方がいい場合があります。私服OKの場合は、企業のイメージや応募した職種の仕事姿に近い服装で面接に望みましょう。

中途採用の内定辞退はいつまでに返事をすればいいですか?

Q
中途採用の内定辞退はいつまでに返事をすればいいですか?
A

通常は、内定通知が来てから1週間以内に返事をするのがマナーです。回答に時間がかかる場合は、回答期限の延長ができるか企業に確認するようにしましょう。

いつから働けますか?と聞かれたらどう答えればいいですか?

Q
いつから働けますか?と聞かれたらどう答えればいいですか?
A

入社が可能な日を回答します。しかし、在職中など退職に時間がかかる場合は、正直に状況をお話しましょう。入社可能日について相談すれば企業側も対応してくれる場合がほとんどです。

まとめ

ここまで、中途採用試験が思ったようにいかない方に、中途採用面接の大事なポイントをご紹介してきました。

企業が重視するポイントは「第一印象」で、誠実さ清潔感が見られています。

面接で採用になりやすいポイントは以下の通りです。

面接で採用になりやすいポイント
  • 学ぶ意欲がある
  • 熱意が伝わってくる
  • ポジティブな発言
  • 仕事を任せられるという手応え

面接で不採用になりやすいポイントは以下の通りです。

面接で不採用になりやすいポイント
  • 身だしなみ
  • 目を見て話さない
  • 面接官を見て話さない
  • 協調性がない
  • 自信過剰・言い訳
  • 話に一貫性がない
  • 待遇面のことばかり気にする

面接で採用になりやすいポイントと不採用になりやすいポイントをしっかり確認して面接に臨んでいきましょう。面接で受け答えするのが苦手だという方は、中途採用面接で聞かれることが多い質問と回答例を参考に練習してみるのがオススメです。

福島での正社員転職なら福島転職サポートセンターにお任せ下さい。

福島転職サポートセンターのサービスの仕組み

福島転職サポートセンターの転職サービス概要説明画像

福島での正社員転職をお考えの方に向けた転職サポートサービスを提供しております。
専門の転職コンサルタントがエージェントとしてあなたの転職をサポートさせて頂きます。

ご利用は簡単4ステップ

  1. お申込み(全国対応)

    福島での正社員転職をお考えの方はまずはお気軽にお申込み下さい。
    ※福島での正社員転職をお考えの方であれば全国どこからでもご応募可能です。

  2. 面談(転職情報ヒアリング)

    あなたのスキルや希望転職先などをコンサルタントがヒアリングさせて頂きます。
    ウェブ面談も可能ですのでお気軽にお申し付けください。

  3. 転職サポートスタート

    面談情報を元に福島転職サポートセンターがあなたに最適だと思われる会社をお探しいたします。条件などのお話もこの段階で相手方の会社とお話いたします。

  4. 面接

    あなたの納得出来る条件の会社があれば初回の面接となります。転職エージェントが仲介している面接ですのでリラックスして望めます。