転職活動が思ったようにいかない。それは、自分についてよく分かっていないのが理由かもしれません。実際、転職活動で書類選考が通らなかったり、面接で質問にうまく答えられない、といった経験があるのではないでしょうか。そんなあなたもご安心下さい。このページでは転職コンサルタントが転職サイトで役に立つ自己分析方法を分かり易くご紹介します。
転職活動で自己分析が大事な理由
転職活動は、履歴書や面接などの試験を通して自分を採用してもらえるようにアピールしていきます。自己分析方法をご紹介する前に、なぜ転職活動で自己分析が大事なのか4つの理由をご紹介します。
自分にあった職種、業種が分かる
自己分析を行うと、自分に合った職種・業種が分かるようになります。おそらく転職をすると決めたとき、仕事に対して何かしら不満など、思うところがあり転職を考えるようになったと思います。自分がどのような仕事をしたいのか、自分の考え価値観を改めて洗い出すことによって自分に合った職種・業種が明確化します。
特に、30代40代になるとこれまでの経験から、自分の仕事について、より将来を考えるようになる人が多いです。例えば、キャリアアップを考えたり、新たな仕事にチャレンジしたりすることも考えられます。30代40代は人生の節目の時期を見据えて仕事について考えると思いますので、仕事を続けるにしても転職するにしても自分が何をしたいのか明確化するためにも自己分析が大事です。
企業が求める人材との乖離を避けられる
企業が求人を出すには募集理由があります。
- 人員補強・増員のため
- 事業拡大のため
- 新規事業をスタートさせるため
など様々です。企業側の募集している人材とあなたが合っていない、求めている人材から離れていては、スキルがあろうと不採用になる確率が高いです。自分の強みやスキルを理解し、企業が求める人材とあなたが乖離していないことを伝えるためにも自己分析は欠かせないものになります。
自分の売り込み、説明、自己PRを言語化出来る
転職活動とは、自身を採用してもらうために企業に対して自分を売り込むことです。なので、売り込むもの(自分)について理解し説明できる必要があります。採用試験では、書類選考・面接があり、自分について相手に伝えられるように言語化できることが転職成婚に繋がります。書類選考では自己PR欄で、面接では直接あなたについて質問され答えられる必要があります。面接の時に質問されて答えられないと、面接官はあなたについて不明確な状態であなたを採用するかどうかを決めなくてはならなくなります。
可能な限り面接官に自分について知ってもらうためには、まずあなた自身が自分について理解し、言語化できる必要があります。なので、お互いのためにも自己分析はとても大事になります。
本当に転職するべきか、を改めて考えるため
実は、転職を考えている人はけっこう転職するかどうか迷っている人が多いです。仕事をしながら、今の仕事にやりがいを感じていることや不満に思っていることがモヤモヤっとあります。そんなモヤモヤが、「不満はあるけど転職までする必要があるのか」で迷ってしまうんです。
自己分析は、自分のスキル・できることだけではなく、「自分が仕事に対してどのように考えているのか」を振り返ることも自己分析になるので、転職への迷いを断ち切るという意味でも自己分析はとても有効な方法です。自己分析は会社を辞めることを促すものではなく、何がしたくて入社したのか、会社でなにを目標としていたのかも見えてきます。
自己分析を通して、自分は仕事に対してどのように考えているのか、将来何をしたいのかを明確にすることで転職するかしないかはっきりさせることができます
おすすめの自己分析方法12選
転職活動において、自己分析が大事な理由を解説してきました。では、実際に自己分析はどのようにしていけばいいのか。
ここでは、自己分析をする方法12選をご紹介していきます。
自己分析方法 | 内容 |
---|---|
厚生労働省「価値観診断」 | 厚生労働省が提供している価値観診断サービス |
厚生労働省「RIASECによる自己診断」 | 厚生労働省が提供している自分に合う職業を見つけるサービス |
リクナビNEXT「グッドポイント診断」 | リクルートが提供している強み診断サービス |
リクナビNEXT「適職診断」 | リクルートが提供している適職診断サービス |
doda「キャリアタイプ診断」 | パーソルが提供している仕事タイプ診断サービス |
doda「転職タイプ診断」 | パーソルが提供している適職タイプ診断サービス |
マイナビ キャリアデザインツール 「適性診断MATCH plus」 | マイナビが提供している最新自己分析サービス |
ミイダス「コンピテンシー診断」 | パーソルが提供している職務適正チェックサービス |
リクナビNEXT 「自己分析のポイント(整理シート付)」 | リクルートが提供している自己分析整理ノート方法 |
マインドマップ | 思考プロセスを反映したノート法 |
ストレングス・ファインダー | 強みを診断テストによって見つける本・ |
世界一やさしい 「やりたいこと」の見つけ方 | 自己理解メソッドが付いている本 |
では、各ツール・アプリ・本を詳しくご紹介していきます。
自己分析ツール・アプリを使う
厚生労働省「価値観診断」
公式サイト:ジョブ・カード
厚生労働省が自身のキャリアプランを作っていくためのサポートとして提供している「価値観診断」があります。価値観診断を通して自分の中の軸を確かにするための一助となります。自分の中でこうしたいというのはあっても、まだ具体的になっていないのであれば、この「価値観診断」で自分がどのように働きたいと考えているのかが見えてきます。問は全部で25問あり、自分が思うものに近い選択肢を選んでいきましょう。結果は「専門志向」「経営管理志向」「自律志向」「起業家志向」「生活重視志向」を点数で表されます。
厚生労働省「RIASECによる自己診断」
公式サイト:ジョブ・カード
厚生労働省は「価値観診断」の他に「RIASECによる自己診断」というものも提供しています。RIASECとは、アメリカの心理学者が提唱した理論で、仕事に従事する人を分析し見つけた規則性で、「現実的 (Realistic)」「研究的 (Investigative)」「芸術的 (Artistic)」「社会的 (Social)」「企業的 (Enterprising)」「慣習的 (Conventional)」の6種類を指しています。RIASECによる自己診断は、自分に適合する職業を15点満点で診断してくれます。どんな職業を選択すればいいのか迷う方にオススメです。
リクナビNEXT「グッドポイント診断」
公式サイト:リクナビNEXT「グッドポイント診断」
リクルートが運営する転職サイト リクナビNEXTで「グッドポイント診断」という強みを見つける診断サービスを提供しています。所要時間は約30分で、無料で自己分析することができます。強みの種類は18種類で、「親密性」「現実思考」「慎重性」「冷静沈着」「自己信頼」「俊敏性」「受容力」「バランス」「継続力」「決断力」「社交性」「挑戦心」「悠然」「高揚性」「感受性」「柔軟性」「自立」「独創性」の中からあなたの強みTOP5を教えてくれます。
リクナビNEXT「適職診断」
公式サイト:リクナビNEXT「適職診断」
こちらも、リクルートが運営する転職サイト リクナビNEXTで提供されているサービスで「適職診断」ができます。この「適職診断」では、仕事選びの価値観と性格を分析し可視化してくれます。設問数は22問あり、所要時間は3分ほどなので、サクッと仕事選びのヒントを得ることができます。
doda「キャリアタイプ診断」
公式サイト:doda「キャリアタイプ診断」
パーソルが運営している転職サイト dodaが提供している「キャリアタイプ診断」サービスです。この「キャリアタイプ診断」は、強みと弱みを知ることができますが、それだけではなく適した働き方や合った企業風土も知ることができるので、強みだけでなく企業選びにも役立つ情報を得ることができます。知ることができるのは「性格・気質傾向」「能力傾向」「行動基準」「向いている仕事スタイル」「向いている企業風土」です。設問は120問とボリュームはありますが、そのぶん詳細に自己分析することができます。所要時間は約10分で無料会員登録後、診断を受けることができます。「キャリアタイプ診断」の結果をdodaの転職エージェントサービスと連動させることができるので、診断結果に合った求人が見たい方はdodaの転職エージェントサービスを利用するのもオススメです。
doda「転職タイプ診断」
公式サイト: doda「転職タイプ診断」
「転職タイプ診断」も転職サイト DODAで提供されている診断サービスです。「転職タイプ診断」は仕事探しの軸と現状の仕事の満足度が分かります。転職タイプは、あなたが仕事でどんなことを大事にするタイプなのか、どんな時にやりがいを感じるのか、どのような考えで仕事探した方がいいか、など職探しのヒントになるものが分かります。仕事の満足度の方は、今従事している仕事のどんなところに満足を感じているのか、どこに不満を感じているのか、をチャートで示してくれるので満足度が高いポイント・低いポイントがひと目で分かるようになっています。なので、転職した方がいいかまだ分からないという方に「転職タイプ診断」はオススメです。
マイナビ キャリアデザインツール「適性診断MATCH plus」
公式サイト:マイナビ キャリアデザインツール「適性診断MATCH plus」
マイナビが提供するキャリアデザインツール「適性診断MATCH plus」は70年代後半からイギリスで研究開発が行われ日本に向けて作成された適性検査です。古くから蓄積されたデータから診断結果を算出してくれます。
「適性診断MATCH plus」で分かることは、あなたのパーソナリティの部分についてわかります。あなたの性格の傾向や強み・弱み、そして、社会人としての基礎力です。これは、学問で得られるスキルや知識と社会人スキルにおいて不足していると考えられる部分が可視化されます。それに加えて、48の業界と95の職種について適合しているかどうかランキング化してくれます。
診断結果を踏まえて自身のキャリアプランに役立てることができるのでオススメです。
ミイダス「コンピテンシー診断」
公式サイト:ミイダス「コンピテンシー診断」
パーソルが運営している転職サービスミイダスでは、「コンピテンシー診断」を提供しています。質問に答えることであなたの持っている強みや向いている仕事、自分と相性の良い上司のタイプや部下のタイプなどがわかる適性検査になっています。その他にも、あなたがストレスに感じやすい活動や職場の環境・条件なども予測して表示してくれます、これらの診断結果からあなたの市場価値を年収などで表示してくれますので、自分の市場価値を確認するのにオススメです。「コンピテンシー診断」の所要時間は5分ほどです
ノートを使った自己分析方法
リクナビNEXT「自己分析のポイント(整理シート付)」
公式サイト:リクナビNEXT「自己分析のポイント(整理シート付)」
リクナビNEXTでは、転職活動に役立つ自己分析のポイントを整理するシート(Excelファイル)も提供しています。ポイント整理シートは、基礎編と応用編と分かれており、基礎編ではステップ毎に自身を掘り下げる内容になっています。
- ステップ1 社会人になってからの自己年表を書く
- ステップ2A できることをまとめる(業界ならではの知識、スキル、資格・PCスキルなど)
- ステップ2B 人に自慢できると思うこと
- ステップ2C どんな風に仕事を進めるタイプか
応用編では、基礎編でまとめた内容を実際に職務内容と自己PRに落とし込み記入していく内容になっています。
マインドマップ
マインドマップとは、私達の頭が行っている思考プロセスを反映したノート法です。マインドマップを使うことで、頭の中の整理に役立てることができます。マインドマップの使い方は、ノートの中心にテーマとなる言葉(例:自分の仕事)を書き、その言葉から枝を伸ばし考えられるものを書いていきます。枝分かれした言葉・内容が整理された状態で可視化されていくので、頭の中の整理が楽にできる方法です。あらゆる頭の整理に役立ちますが、自己分析もマインドマップで整理していくのがオススメです。
自己分析ができる本
ストレングス・ファインダー
ストレングス・ファインダーとは、アメリカの調査会社ギャラップが開発した「人の強みの元となる才能を見つけ出すツール」でウェブサイト上で177個の質問に答えていく診断です。ストレングス・ファインダーでは、34個の資質のうちトップ5を確認することができます。追加料金を払うことによって34個全ての資質をランキング順に可視化し資質の活用方法を教えてくれます。自分の資質の特徴と傾向性を理解するのに役立てることができるのでオススメです。やり方は、書籍を購入してウェブサイト上で封入されているキーを入力するか、ストレングス・ファインダーウェブサイト上で直接購入することによって診断を受けることができます。所要時間はおよそ40分です。
世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
世界一優しい「やりたいこと」の見つけ方 自己理解メソッドは、著者が本当にやりたいことを見つけるため、独自の自己理解に取り組んできた方法が紹介されている本てす。体系立てて論理的にやりたいことを見つける方法が書かれています。3ステップでやりたいことを見つけて行きます。著者は、やりたいこととは「自分が大事だと思うこと(価値観)」「得意なこと(才能)」「好きなこと(情熱)」が合わさったものが自分のやりたいことと考え、自己理解メソッドを作りました。この本には、それぞれ「大事なこと」「得意なこと」「好きなこと」を見つける30の質問とその例100リストがついているので、内容通りに進めていくと「やりたいこと」が見つかるようになっています。
【転職成功術】自己分析結果を活かす
ここまでご紹介してきた自己分析方法をやるだけでなく、履歴書や面接で活かすのが重要になってきます。自己分析方法・診断から得られた結果を履歴書、面接に反映する方法をご紹介していきます。
自己分析の結果を履歴書・自己PR、職務経歴書、面接での自己PRに反映する方法は以下の通りです。
- 自己分析結果の中から強みとなることを選ぶ
- 強みの理由を書く
- 強みが活かせたエピソードを書く
応募書類に強みを反映するために自己分析結果で思い当たる強みをいくつかピックアップしましょう。自己PRとして書く場合、強みだと言える理由とその強みを活かせたエピソードが必要になるので、一つ一つの強みと併せて強みを活かせたエピソードを書いておきましょう。
【例文】自己分析の結果を「履歴書・自己PR」に反映する
実際に自己分析結果を反映した自己PRの文章例がこちらになります。
私の強みはヒアリング力です。システム開発をするときに、クライアントのイメージと開発するシステムが乖離しないようにするため、クライアントとのコミュニケーションは欠かせません。その際に、クライアントの依頼はざっくりとしたイメージを伝えられるケースもあり、よりイメージを具体的にしてもらうため、様々な質問をして差異をなくすように努めてきました。コミュニケーションを重ねた結果、クライアントが満足するシステムを納めることができていたので、このスキルを活かし、新規開拓や売上アップに貢献していきたいと考えています。
【例文】自己分析の結果を「面接」に反映する
面接では、はじめに自己紹介と自己PRを話す時間が設けられます。自己紹介はおよそ1分、自己PRは1分以内に収めるのが良いとされています。
〇〇と申します。大学卒業後、システム開発会社に入社し、システムエンジニアとしてシステムの基本設計や詳細設計、開発、テスト、運用保守を主に行っていました。業務管理システムや金融システムを開発するプロジェクトが多く、ユーザーインターフェースを意識した開発を心がけていました。今後は、設計だけでなく要件定義など、よりクライアントの要望を設計に落とし込めるようになりたいと思い御社に応募させていただきました。本日は宜しくお願いします。
私の強みは、ヒアリング力でシステム開発の場でも聞く力を活かしてきました。システム開発は、クライアントとのコミュニケーションが大事だと考えています。特に、システムなどのITに疎いクライアントの場合、こういう感じにしてほしい、という大雑把なイメージでお願いされることが多いです。その時に、クライアントのイメージを固めるために様々な質問をしていきイメージを具体的にしていきます。どのような項目があるといいのか、オプション設定はできたほうがいいのか、どのようなシーンで使うのか、などクライアントが使う場合のイメージを具体的にするためにヒアリングしてきました。ヒアリングした結果は詳細設計の方に反映して、クライアントに満足していただきました。このヒアリング力は、御社のクライアントとのプロジェクトに活かせるのではないかと考えております。
面接で聞かれる具体的な質問例は、こちらで紹介しています。
中途採用面接の大事なポイントとよくある質問・回答例>>
まとめ
いかがだったでしょうか。
ここまで、転職活動で自己分析が大事な理由と転職で使える自己分析方法をご紹介してきました。
自己分析が大事な理由は以下の通りです。
- 自分に合った職種、業種が分かる
- 企業が求める人材との乖離を避けられる
- 自分の売り込み、説明、自己PRを言語化出来る
- 本当に転職するべきか、を改めて考えるため
おすすめの自己分析方法12選はこちらとなります。
- 厚生労働省「価値観診断」
- 厚生労働省「RIASECによる自己診断」
- リクナビNEXT「グッドポイント診断」
- リクナビNEXT「適職診断」
- doda「キャリアタイプ診断」
- doda「転職タイプ診断」
- マイナビ キャリアデザインツール「適性診断MATCH plus」
- ミイダス「コンピテンシー診断」
- リクナビNEXT「自己分析のポイント(整理シート付)」
- マインドマップ
- 本:ストレングス・ファインダー
- 本:世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方
転職活動が思ったようにいかないという方は、これら自己分析方法を使って自己理解を深めるのがオススメです。
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